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飴玉
☆BW
がりがり、ばりん。ばきっ。
ぼりぼり。
「・・・・・・・」
ここは電磁波の洞窟というそれなりに人の踏み入らない場所であるはず。
こういった場所はポケモンが自由気ままに過ごす静かな場所だとNは思うのだが
今現在、現在進行形で静かとはいえない。
ばり、ぼり、がりがりっ。
妙に響く不審な音の音源は目の前に立つ茶色の髪のポケモントレーナー。
うっすらと酸っぱくて甘い香りが漂ってる。
さらに付け加えると、その口内から響く音だった。
じっと呆れたように眺めていると、その人物はくるりと振り返ると、
「・・なに?」
「いや、飴がかわいそーだなと」
子供っぽく頬を膨らませるNを見、
「飴に感情なんか無いよ、はい」
ころん。
Nの手のひらに、ちいさな飴玉が落とされた。
「あげる。食べきれない」
「・・・ありがとう」
飴は保存がきくだろうに、食べきれないというのを理由に
Nに飴をよこした人物は唇だけの動きで、こう言った。
『美味しいから、食べてみなよ』
(おいしい)
ペロペロ舐めているとシュワッと口の中で音が鳴った。
ああそうかこの飴はなかに炭酸のキャンディーが包み込まれてる二種類の味がする種類なのか。
だからばりばり噛んでたんだ。
Nはもうひとつ飴をねだり、今度は口に入れたとたんにばりっと噛み潰した。
(おいしい。けど歯が痛くなった)
すでに飴がかわいそうだとか、忘れてました。
(レモンの味がおいしかった。)
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