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津島「おれが一番頭に来るのはさ、高校入ってからガールフレンドが出来ないこと。中学時代はもててたのにさ」
「うそつけ」
「あんた鏡ばっか見てるから県立落ちたんだろ」
津島「あっは、言えてる。けど知らない子に声かけるのって勇気いるぜ?」
「おまえワンパターンだろ。『ちょっと彼女ー、時間ある?』」
女子生徒が笑い出す。
津島「いやいや、道を聞く方法もあるぜ、とっておきはアンケート戦法――」
「成功率は?」
津島「全部アウト。ちらっと俺の制服見てにげてく」
「顔見て逃げたんじゃないのか」
全「あはははははは」
「私服で行けば?」
津島「どーせきかれるよ、『何処の高校?』」
照美「私、ずっと前入院したことがあるでしょ?あんとき、隣のベッドのおばさんが聞いてくんの。『学校はどちら?』」
「ババアは必ず聞いてくるな」
照美「その人、県外だったから知らないと思ってさ。そしたらさ、『あら、そう、花学?卒業生が半分以上ヤクザになるって本当?』ニヤーって笑いやがんの」
「うげー」
照美「点滴外してやろうかって思った。ババーが寝てる間に。」
門田「他人に言われるのはまだマシだ」
「なんかいいたいことがあんの?」
門田「俺はバレーボールの選手で差、スカウトが来たんだよ。私立から。ほんとだぜ?試験なしの奨学金つき。けどオヤジが全部断ってさ。私立には絶対行かせないって・・・けど、県立落ちて・・・もうメンツ丸つぶれ。小学校から言われてたんだ。『花学にだけは入るな、行くようじゃお仕舞いだぞ』って・・・」
「・・・・・・」
門田「オヤジはPTAとか市内会の幹事とかやってたから、しょっちゅう家に人が集まって打ち合わせとかやってたけどよ・・・もう不機嫌で不機嫌でさ・・・」
「何言ってんだよ、あのオヤジさん結構な遊び人じゃんか」
門田「・・・飲み屋の女とラブホ行くし裏ビデオ借りてくる・・・泣きたい」
「スケベー」
―――――
「教員会議Okでたって」
「まじ?」
「なんか一部の先生が責任取るって」
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