serial story
17
「じゃあ、左之。拙者は、これで失礼するでござるよ。あまり遅くなると薫殿に叱られてしまうので。」
「はあ!?おい、ちょっと待て!!剣心!!」
俺は、剣心の名前を呼び、引き止めようとしたが
「あまり深く考えぬ方が良いでござる。」
剣心は、そう言うと爽やかな笑顔を俺に向け、行ってしまった。
俺はと言うと、剣心に向けて出した救いを求める手をそのままに、視線を下に落とし、傘を見つめた。
これ、返しに行った瞬間に・・・殺されるんじゃね・・・?
と、まぁこんなことがあったわけだ。うん。
本当は、その時点で帰りたかった。けど、帰った所で奴の手から逃れることはできない。
ならば、いっその事命を狙われなければならない理由を聞いてや3うと思ったわけだ。
わけもわからず死んでたまるか!!
けど、内心はかなり!!かなりびびっている。
傘ーつで、俺は散るのか。
雨が降ったせいで!!
雨宿りをしたせで!!
そもそも、俺は何もしちゃいねえ。
赤ベこのツケを払ってないぐらいだ。
そうだ!ツケだ。そのうちちゃんと払うさ!
そのうち・・・
ちゃんと・・・。
「俺のバカヤロー!!!」
俺は町中で発狂した。
[*前へ][次へ#]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!