serial story
14
結局その日、雨が止むことはなく、晴れた空を見ることができたのは、次の日の朝だった。
俺は、薄っぺらい布団に寝転んだまま呟く。
やっぱ、返したほうが良いよなぁ・・・。
俺は、眠たい目を擦りながら体を起こした。
そして、今日もお決まりのように家を出る。
手にあの傘を持って。
俺が向かった先は、警視庁。
そう、斎藤にこれを返す為だ。
やると言われたからと言って、そのままにしておくことはできない。
それに、又雨が降ったら困ると思うし・・・。
剣心にも言われたし・・・。
けど、何故か足どりが重い。
そう感じるのは、気のせいではないと思う。
その原因はと言うと・・・。
さっき言われた剣心のひとこと。
「ありえないでこざる。」
剣心のこの一言から始まった。
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