狼まであと何秒?




最近は本当に白蘭さん以外の人に会ってなくて、どうせ白蘭さんがやったことだなんてことはお見通し。

こないだ白蘭さんが自分でいってただけだけど。

さすがに1人でいるのはつまらないし言いたくはないけど寂しい。

だからといってまた白蘭さんに会いに行くと面倒なことになる。

あ、今超良い事思いついた。

別に白蘭さんのところにしか行けないわけじゃないんだから、前みたいに私から誰かに会いに行けばいいんだ!

思い立ったら、すぐ行動。

子供がどこかに出かけるときみたいに勢いよく部屋から飛び出して、行く先はエレベーター!・・・っと、待て。待つんだ私。

エレベーターに乗ったらもしかしたら白蘭さんに会うかもしれない、そう思った私はすぐさま方向転換して階段に向かう
(こんなことしたら)(また白蘭さんに怒られるんだろうなぁ)



「っきゃ!ご、ごめんなさい!!」

「っ!」



曲がり角を曲がった瞬間に誰かと激突して、バケツの水がひっくり返ったみたいに書類と思われる紙が、私と私とぶつかった人に振ってきた。

廊下を走ってはいけないってこういうことがあるから言うんだね。

ぶつかってしまった人のことをみてみればその人の第一印象は引きこもりに決定。

だってそれっぽいオーラだしてるんだもの。

ぶちまけてしまった紙(やっぱり書類だ)を引きこもりさんがカサカサと集め始めて、それに続くように私も拾い集める。



「はぁ・・・今日はついてないや」

「(私に会ったことに対してかな?)すみませんでしたね」

「あぁ、すみません。別にあなたが悪いとかそういうわけじゃありませんから」
「ふふっ」



引きこもりさんがどうしてか可愛らしく感じて白蘭さんとは正反対だなって思うと自然と笑ってしまった(なんで白蘭さんがでてきたんだ?)。

引きこもりさんは何で笑ってるんですか?て、聞いてきたから何でも、て言っといた

そしたら互いの視線がバッチリとあって、不思議なことに私は目を逸らしてしまった。

あらら、なんでだろう
(それは、嫌な予感がしたから)



「もしかして、あなたがなまえさんだったりしますか?」

「え。そ、そうですかけど・・・」

「やっぱり・・・」

「?」

「初めまして、なまえさん。僕は入江正一といいます。白蘭さんからなまえさんについていろいろお聞きしていますよ」



引きこもりさんは入江さんというらしく、白蘭さんからいろいろ聞いてるだなんて聞いた瞬間何から何まで白蘭さんは話したのか不安になった。

私にだってプライバシーがあるんだから。


今すぐにでもどんなことを聞いたのか聞き出したい
(白蘭さんのことだからきっとありもしないことをいってるに違いない)

白蘭さんのところに今すぐにでも行って目の下にあるマークを刃物で削り落としてやりたいと思った。

けど、やっぱり白蘭さんは一応ボスだし、強いし・・・それより、私は絶対そんなことはしないし、できっけない
(いうだけだよ、)(言うだけ。)



「それでは僕はここで失礼させてもらいます・・・」

「え、ちょ。。。待ってください!」

「…なんですか」

「少し、少しだけでいいんでお話しませんか!!?」


私は私のために入江さんとお話しようとして、きっと私がまた白蘭さん意外の男性というものに近づいてしまったことによってまた白蘭さんに怒られるんだろう
(もしかしたら)(入江さんも怒られるかも)



「あれー?なまえチャンと正チャンじゃない??」

「びゃ、白蘭さんっっ。なまえさん、僕はお話できそうにないです。失礼させてもらいます!」

「えっ」



白蘭さんが予告もなしに現れるものだから私は声を出すことはなかったけど、小さく肩が揺れた。颯爽と入江さんは逃げようとしたけど、残念。白蘭さんに捕まってしまった。



「なまえチャンも逃げようとしないでよ」

「バレました・・・?」

「バレバレだよ」



後ろからソフトにお腹辺りに手をまわされて、ああ恥ずかしい!入江さんがみてるじゃないか!!!(セクハラで訴えるぞ!?)

右手で入江さんの首根っこを掴んでて、もう片方の手を私の肩にやんわりとのせ、そのまま白蘭さんへとスッポリと収まってしまい、心臓がドクンっと波打った(勿論嫌な意味で)。

白蘭さんはニコリと笑うと




「二人ともさ、これから暇だよね?」







(このあと私と入江さんは正座をするように言われて、白蘭さんはマシュマロを弄びながら厭味ったらしくクドクド、クドクド、とお説教を始めた)



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入江さんのキャラつかめてないし、白蘭さん全然でてきませんでした。ごめんなさい!


あきゅろす。
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