リクエスト
佐助様リクエスト
気付けば、目の前には泣く子も黙る春雨第七師団団長兼提督、神威の笑顔があった。同時に下に目を遣れば右手には……恐らく今現在、阿伏兎の自由を奪っている手枷の鍵が握られている。
「だん、ちょ…俺が何ッ、しましたか…ねぇ?」
この状態が始まってから、既に二時間は過ぎただろう。自室のベッドヘッドへ手枷で繋がれ神威の下に組引かれた阿伏兎と、それを見下ろす神威。突然扉が蹴破られたと思えばこの様である。有無も言わせずに上着を引き裂かれ手枷で自由を奪われ、奇しくもなす術無く身体を弄ばれる。上にいる神威が動く度に、繋がれた快楽の波による声を押し殺すべく阿伏兎の喉は引き攣った。
「さぁ、自分の胸に手を当てて考えたら?」
この行動の理由を問いても、先程からそればかり。抵抗しようとしても夜兎特有の馬鹿力で封じられ、減らず口を叩こうとするとキスで口を塞がれる。
「分からねェ、から、訊いてんだ…こんのすっとこどっこい!」
「すっとこどっこいはどっちだよ。俺は阿伏兎だけは信用してたのに……裏切ったお前が悪いんだよ」
「は?…っん、何言って…っ、う」
「ねぇ、阿伏兎。……今朝一緒にいた女は誰?」
「ぉ…んな?」
記憶を辿るように目を瞑った阿伏兎は、思い出したように口を開こうとする。
「団長、あれは…ひぁっ」
だが奇しくも言葉となる前に、神威の愛撫によって吐息と変わった。
──自分から聞いたくせに、なんだってんだ。
「っおい、すっとこどっこい!」
上で俯いてしまった神威を見て、堪らず阿伏兎は神威の後頭部を押さえ自分の方へ引き寄せる。重なる唇は涙でしょっぱかった。
「何を勘違いしてんだか知らないがな、アレは元老の客で──俺は只場所を訊かれて答えただけだ」
ひっきりなしに襲ってくる欲を抑えながら、はっきりと阿伏兎は答えた。この行動の意味と……目の前の神威の涙の訳。
嫉妬なんて可愛いもんじゃなく、あるのは独占欲。
「証拠は?」
「あ?」
「あれが阿伏兎の女じゃない証拠、阿伏兎が俺のだって証拠」
「……俺にはアンタだけだ、神威」
そう言って再び口付ければ、口内に浸入する熱く愛しい舌。拒むこともなく互いに絡みあうと、どちらのかも分からぬ唾液が顎を伝う。
「…っ…とりあえず、分かったんなら手枷外しちゃくれないか?」
「うーん、面白いしそのままヤっちゃおうよ」
そう言って笑う顔は、何時ものように微笑んでいて。解けた誤解は興奮剤となり。
「ご冗談を、結構キツイんだが?」
「阿伏兎なら大丈夫だよ。……愛してる」
合図のように律動を再開しては、甘い声が部屋を包んだ。
そして兎は
今宵も踊る。
*
(……アンタも嫉妬するんだな)
(あははっ、当たり前だろ。……もし阿伏兎が俺から離れたら、殺しちゃうぞ?)
(肝に命じとかァ。(まったく……他なんて見る余裕も暇も、俺にはありませんよ))
佐助様へ
だぁぁあ!!
なんだか不完全燃焼ですいませんorz
そして返答待たずにすいません!
とりあえず、こんな駄文でも
受け取って頂けたら幸いです;;
素敵なリクエストありがとうございました!!
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