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小説
蝶を追いかけるのは何歳まで?A
月陽学園の生徒会室に柔らかな朝日が差し込む。
その朝日が珍しい桃色の髪を反射して煌めく。
桃色の髪を持った青年こそ、この月陽学園の生徒会長である。
そんな彼は今日も絶好調、色々な執務をこなしていた。
と、そんな中、生徒会室の扉が不意に開いた。

「あ、お帰り。ドルラド」
「たっ、ただいま…」
「一体どうしたのさ?約束の時間はとうに過ぎてるよ?」

肩で息をし、胸に手をあて、呼吸を落ち着かせようとするドルラドに心配そうな眼差しを向けながら時計を指差した。

「わ、分かってるって…」

はぁ、と溜め息を吐きながら漸く落ち着いたのか、すっくと背を伸ばす。

「たいちょも酷いなぁ…。毎度毎度と俺ばかりにロルギスの世話を押しつけて」「しょうがないだろう。生徒会長としての仕事がたんまりと…」

溜まって無いくせに言うか!!!!
と言う言葉と殴り飛ばしたい気持ちをドルラドは胸に押し込んだ。

「へいへい。でもたまに」
「あれ?ロルギスは?」
「ちょっ、軽くスルー!?あー、もう何時ものことだから良いけどさぁ…。んで、ロルギスなら蝶々のことを猫のごとく散々に追っ掛けて俺を振り回して体力を尽かせ、部屋でまた寝てるよ」

諦めたかのように肩を上げ、さも怠そうに説明をした。
それを聞いた生徒会長――ストック――は、あー、成る程。と言いながら納得している。

「お疲れ様」
「……その笑顔に何度、殺意を覚えたことか」
「ふふっ…何か?」
「イイエ、何も」

あからさまに殺意を込めた笑顔でベタなオチにしないでください、腹ぐ…じゃなくて、たいちょ…。


終わってしまえ!!!

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