片羽フラクタル
2
今回の戦場は隣国パラミラに広がる広大な砂漠のど真ん中だった。備蓄は一週間分用意してはいるが、戦が長引けば危険な戦になるだろう。
あきな「短期決戦にすべきね」
幸村と同じ軍師であり参謀でもある天羽あきなは陣地のテントの中でそう断言した。
あきな「こっちは陸続きだけど敵が来る方向には大きな川が流れてる。長丁場になれば多少の戦力差は簡単にひっくり返されるわ」
真田「ならば今すぐ攻めるべきだな。会議は終了。これより攻撃を開始する！」
騎士団の実質的リーダーを努めている真田弦一郎が武器を手に立ち上がり、テントを出る。テント付近で会議が終わるのを待っていた他の団員たちが真田の表情と纏う雰囲気に、戦の開始を悟った。
真田「行くぞ！我等エンティア騎士団に負けは無い！」
真田が剣を天に掲げ叫ぶと、おおお！！と野太い雄叫びがあがった。
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