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ブリキ少年と死神と魔女の少女
:4−3



『と、言うことはだ溢希くん!!!』

『…はぁ』

『こっちが先にその姫を見つけて仲間にすればまさに』

『俺先に行くわ』


若干ハイテンションになってきていた奴の言葉を遮って、スタスタと歩いていく。
確か次は移動教室だ。教材とペンケースを持って教室を出ると、『え?!』という声が遠退いていった。




* * * *




そうそう、これだ。
まーた始まった、アイツの無茶な話。
パンドラ目的を知るために試行錯誤して、偶然見つけた黒マントの男──────、所謂パンドラなのだが。
いきなりソイツの胸ぐらを掴み、脅して話を聞こうとしたりするし(何処のチンピラだ己は)、戦闘でハイテンションになったアイツは、詰めが甘いときがあるので、この間隙が出来てお陀仏しそうになったときは、俺が爆発を起こして目くらましをし、アイツを助けた。
ハイテンションなときの朝は、無謀で無茶なことばかりをする。
本当に懲りない奴だな。


あの爆発は攻撃も兼ねていたので十分な目くらましになったとは思うが、あの程度なら死んでいないだろう。
俺の力じゃ、すぐに死ぬはずがない。


「あー、面倒臭いことになんねーよなぁー?」


いや、なりそうだ。
だってさっきから俺の背後に、殺気を纏った怪しげな何かの気配がするのだから。



「そのまさか、ですよ」



後ろにいた人物が声を発する。
少しだけ予想の範囲で起きた事態に、間合いを取るために一歩前を歩いて後ろを向いた。




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あきゅろす。
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