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サメラ・ルドルフが一度目の月が離れたときにバロンを出てしばらく過ぎた。

「サメラ。」
「げっカイン。」
「待て」
「なんて言われて待つ奴がいるかって!」

契約中のキャラバンの護衛でミシディアに入ったときに懐かしき仲間に会った。ちょっと逃げると言付けて、逃げ出したがあえなく撃沈捕まって、飯屋に叩き込まれた。サメラも昼をまだとってなかったので、遠慮なく同席を賜る。

「お前を捕まえに来た訳じゃないからな。」
「そうなんだ。へぇ…。」

が、サメラは適当に相槌を打ちながら視線を合わせることなく、飯屋の内装をぐるりと見回した。そこにある一枚のカレンダーを見つけた。長雨降る月の二日目。その日付をみて、あぁそうだった。とぼんやり遠くを見つめた。

「俺もバロンから逃げてる身だしな」
「こんなとこ居てて大丈夫か?」
「まぁな。だいたいは試練の山に籠もってる。」

ふーん。と流していたら店員が二人分の飯を目の前に置いた。

「サメラは、どうなんだ。」
「のらりくらりかしら。戦えるしキャラバンで培った度胸さえあるばだいたい生きてけるわ。こういうのしかできないけどね」

いつもとちがう口調でカインは食事にむせた。吐き出された口の中身に汚い。と口にしながら、しっかり自分の取り分を自分に寄せた。

「…仲間が待ってるからとりあえず帰るそういえばお前誕生日だったよな。おめでとう。」

じゃあな。と自分の会計をするために席を立ち、そのまま店を出た。

2015、カイン誕生日。
黙ればいいと思う。
(会計)(さっきのアンタのツレが二人分支払っていったけど。)(アイツ…)(あと伝言頼まれてるのよね)(山篭もりで使う金がないなら、貰ってやるぞ。。だってさ)(アイツ…)(彼女かい?)(…昔のツレです)(元カノってやつかい!)


あきゅろす。
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