[携帯モード] [URL送信]
St.Valentine。2/2
お前な。貰える貰えないだと争う前にな。
私の伴侶は誰だ?
私をここに止めようとしたのはカインお前だろうが。何、俺が必ず私を捕まえるだの言ってただろうが。それはお前にとっての一番が私だという表れだと思ったから、私はそれを受け入れてバロンに残ろうと思ったから、お前は私の一番になてのに、なんだ。

セシルやセオドアに、甘味を先に渡したから俺二番か?三番か?なんて心配なら無用だ。お前の中で一番が私である限り私もお前が一番だ!これぐらい理解しやがれ馬鹿旦那!
まくし立てるような言葉を連ね吐き捨てサメラは逃げ出して行った。

「サメラ。」
「ぐぇっ…。」

――が虚しく首根を掴まれもがき苦しむ。身長差もあり、サメラは首根を支点に宙ぶらりんの状態に陥る。

「サメラ」
「…くるし…か…い…」

意識戻ったらローザと一緒にホーリーかけてやるから覚悟しろ。なんて、思いながらサメラは意識を散らしていった。

「サメラ…サメラ?」

寝てるのか?と場違いな言葉を放ち、サメラの顔を覗き、気を失ったことによる所為か何かで、いつも真っ青な顔が余計に真っ青になっていたのを知り、悲鳴を上げる10秒前だったりする。

St.Valentine。
(やっぱりむかつく。)(サメラ!)(来るなっ!お前なんか、嫌いだっ!甘味も全部私が食う!お前になんかやる分はない!むががががががが!)(俺の甘味!)(もひょかあ、ないふぉいっふぇいるふぁろうに!)(全然何を言っているのか聞こえない…。)



[*前へ]

あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!