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ひとつの結果に行きつく。


 探せ。 乙女。 白金の鏡。
…白銀…の…鏡…表…月の…憎い…
ペガサスの声にかぶるような低い女の声、何を言っているかよく聞き取れなくて、混濁する意識の中で、その甘美な闇に身を任せていた。何も考えなくていい、現実のことも戦うことも、甘い夢を受け入れて静かな闇の中から覚醒する。白金の鏡、黄金の鏡、調べる必要性がありそうだ。抱えることが大きすぎて、はじめは鈍い意識を覚醒するために目を掻いた。この間の、事を未だ引きずっていたりするのは内緒だ。結果的に助かったとしても、未だにお礼は言えていない。幸せだといいんだけどな。感想を漏らして、はじめは通信機をつなげた。

「月野さん、ルナに連絡を代わってもらってもいいかな?」
「はじめちゃん?どうしたの?」
「調べものがあるから、ちょっと昔使ってた指令室とかあるかな?と思って連絡を入れたんだけれども…」
「うん、ちょっと変わるね!でさ、こんどサーカスがあるんだけれど、どうかな?ちびうさの友達かね、チケットもらったから、保護者代わりにって」
「サーカス?」
「うんサーカス。」
「いくけど、とりあえず、ルナに代わってもらっていいかな?」

結果的に昔使っていた指令室を少しだけ借りることができた。まぁ、内容も敵の正体の散策だとか。と言って快諾を得た。
何となくはつかめているのだが、根拠はない。もっとちゃんとしたものを掴まないと、言えるはずがない。天才的なコンピューターをもお借りしながら私は一気に調べ物を探す。

黄金の鏡
白銀の鏡
ペガサス

それから、サーカス。
可能性論と言うか、この間のフィッシュアイやらから引っかかるのだ、いや、ナイフ投げだったり猛獣使いだったり、今まで見てきたレムレスも、考えてみれば危険なものもあったが、サーカス関連ものが多い。デッド・ムーンサーカス。死の月、と訳してみるか。サーカスはまだまだ調べてみるべきなのだろうと思う。まぁ、おおかた見積もって間違いないと思うが、もっと後で政界を出してもいいだろう。

ペガサスと黄金の鏡。

敵が探す黄金の鏡、それと、ペガサス。依存されるような関係なのか、依り代として、その鏡の中にいるのだろうか。ホークスアイたちが鏡を覗いていたのを見ると、そういう認識でいいのかもしれない。むしろ正解だと思う、だとしたらペガサスのいる鏡というのが代名詞としていいのだろう、ペガサスはおそらくエナジー状になっているからこそ、依存しなければいけないのだろう、判断を下して、うなずく。それでいいと思う、判断的にはそれでいいのだろう。そして、次に考えたのは、この間のレムレスの言う白金の鏡についてだ。

ペガサスが夢をつなぐ鏡と言っていたもの。それと、白金の鏡は同じととらえていい、黄金の鏡に住むペガサスを捕まえて、白銀の鏡で夢をつないでなにかをなそうとしているのか。そういう了見でいいのだろう、コンピュータではじき出した結果を紙にまとめて片付けた。

黄金の鏡に住むペガサスを探してサーカスは人を襲う。そして、白金の鏡でペガサスを使って、何かを成し遂げようとしているのがよくわかった。どうにかしないとな、なんて思いながらはじめは指令室から出た。

そして、ひとつの結果に行きつく。
私が白銀の鏡の持ち主だと。
この間起こった奇跡は、私が起こしたものだと。ペガサスと、思う心が一致すれば願いがかなう。ということなのだろうか、これは言うべきでない。抱え込んで、奪われぬようにそっと守り続けなければならない、と心に決めた瞬間であった。



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