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げっ!ホークスアイ!


昼下がりの日曜日面倒な買い物の途中での小休憩を兼ねて公園で兄弟と休憩中に話題が持ち出された。「小ねえちゃん、最近変わった?」って、言うからはぐらかすために「え?ナンノハナシデスカネ」って、いや、変わった原因は大まか知っている。どうしようも反らすこともできない。というか、私の家が7人もいる家族なので、大姉ちゃん中姉ちゃん小姉ちゃんと分類される。ちなみに私は真ん中なので上の姉ちゃんは二人、上姉ちゃんと下姉ちゃんと呼んでいる。なんか、漢文みたいだね、っていうからそのまま使っている。小学生が漢文なんか知っているほうが可笑しいのだが、まぁ隣で勉強しているのを妹たちが聞いているので仕方ない。家族によってこの呼称もすべて違うものだ。六連になれば大将(命)、中佐(巡)、少尉(私)に軍曹(紅美)と来ている。誰だ!教えた奴!三階級も離れさせるな!え?突っ込みどころが可笑しい?聞こえないね!

「うん。なんか変わった、ちょっと優しくなったかも」
「…」
「…か?」

確かに、最近はよく月野さんとかと一緒にいるときは笑えているような気もするが、どうなのだろうと自問自答。ため息をつきながら空を見上げて考えて見る。うん、面倒だ。やめた!思考を放り投げて空を見上げる、青々とした空は絶好の天気で、洗濯物がよく乾きそうだと思った。ほんと、主婦業が板についてきているとか思う。うん、もうどうでもいいや!

「時たま、まだ厳しいけどさ」
「…今晩のハンバーグ一つ減らそうか?」
「うそうそ!きれいなお姉さまぁ!」
「冗談もほどほどにな。」

ぱたり、と本を閉じて自転車に乗って家の帰路に向かう。最中通信機が鳴った。いったいなんだというんだ。やれやれと思いながら通信機を片手に兄弟から離れる。お、美奈子さんじゃないか。珍しいと思いながら、兄弟から離れてはじめは通信機に出た。

「はじめちゃん、今いいかな?」
「どうしたの?」
「今ね。用事があったからはじめちゃんの家の前にいるんだけど。」
「ちょっと、待って美奈子さん。あとちょっとで家に着くから。」

夏のじめじめした空気を切り裂くように、自転車を漕いで急いで家に向かって走っていく。あぁ、雨降りそうだな。なんて思いながら一気に走っていく。「アノォ…「邪魔邪魔邪魔邪魔!」…げふっ…!…」どーん!って鳴ったけど無視無視。うん。死にゃあせん!平気平気!どうせホークスアイなんだから←。ちゃっちゃか、帰らないと美奈子さんまたしているんだし。どうせ敵になんか情けをかけてやる必要性はない!皆目ない!全然ない、まったくない!家の前で美奈子さんが壁にもたれかかってこっちを見ている。

「ごめん!待った?」
「ううん。ねね、今度の休みの日にみんなで海に行かない?」
「海…海ねぇ?」
「はじめちゃん、最近忙しそうだから、どうかな?って思って。一緒にどう?いい気分転換になると思うんだけど」
「…うん、まぁいいや、行こうか。」
「え、やけにあっさりね。」
「まぁ、一日ぐらいならね。」

妹たちも休みの日だし、全然大丈夫だろうと思って、快諾したのだが、あれ?美奈子さんのほうが様子がおかしい。意外と予想外だったのだろうか。うーん、微妙だなぁ。なんて思いながら、美奈子さんを見つめた。「うん、よかったー!じゃあ、楽しみにしている!水着忘れないでね!」なんて念押しされたおととい。


「ねえ、彼女。一緒にどう?」
「結構です。」

ちょっとみんなと離れると、これだ、なんか私呪われているのか?なんて、ちょっと悪運の強さに恨みたくなった。どうしろってんだ。こいつらサンセットライダーで撃っちゃっていいかな?…なんて思考が走っていく。もう、厄介だな。だれか助けてくれないかなーなんて思いながら、はじめはため息をついた。ちょーっと飲み物を買いに来ただけなのにね。なんて思って心の中でため息をひとつ。

「ごめん、待った?」
「…へ?」

げっ!ホークスアイ!なんて思いながら声をのみこむ。うわぁ、こんなところに来ているっていうことは、誰かを狙うつもりなのだろうか、憶測をつけてみたがわからない、というか、考えるのもめんどうだ。と、思った。「すいません、僕のつれなんで。」なんてセリフがホークスアイが言って腰に手を回された。…今度戦闘になったら問題なく撃とうと決めた。「チェ。連れがいたのかよ!」と男どもは悪態をついてどこかに行った。

「…すいません。助かりました。」
「困ってそうにみえたので、つい」
「えと…」

言葉をつなげようにも詰まってしまい、自分の視界の中の飲み物に目が行って、そこでわかった。これどうぞ、お礼です。なんて言って缶ジュース押し付けて逃げる。いや、本能的直感で逃げました。いや、だって困るじゃん。こんなとこで戦闘したくないし、せっかくの休みだし。面倒じゃない戦闘が。街中っていうか人がたくさんいるところで、戦闘なんて出来たものじゃないし。慌てて走って帰ったのはいいが、なんか目線が…。
「みーてーたーわーよーはじめちゃん。」げっ見てたのか!あんたたち。そんなこんなで海の話。はいつものごとく戦闘で終わるのでした。
いや、ほんと彼女たちと海に行かない事を同時に決めた。



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あきゅろす。
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