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いつもの展開なので、もう何も言わないでおこう。


熱が冷めて、しばらくたつ。家に帰ると、靴がひとつ多かった、あれ?この靴見覚えがあるな。なんて、思いながらリビングを覗いてみる。妹の名前を呼んでみる。ちなみにうちの家族は7人兄弟だ。一番上の姉命(みこと)兄譲(ゆずる)、巡(めぐる)それから私。妹が、紅美(くみ)と六連(むつら)と弟昴(すばる)。末弟末妹の六連と昴は双子の小学生だ。上の兄と姉は働いてそれぞれが別の家に住んで自立しているが、たまに帰ってくるのでアイスだったり、お酒だったり置いておかないとひどい目にあう(おもに私が)、私が家事を切り盛りして中学の妹のに少し助けてもらうというか…。紅美は今年で中学生なので、この場合は六連の名前を呼んでみると、はいー?と間延びするような声が聞こえてきて二つの顔がのぞいた。

「おねえちゃん!お友達つれてきたのー!」
「あ、はじめちゃん」
「…あ、ちびうさちゃん。どうも」

あんたたち友達だったのね。なんて、感想を持っていらっしゃいと声をかける。六連が家に友達を呼んでくるなんて珍しいね、言えば六連は照れたように笑っている。何かあったんだと判断を下して、ちびうさちゃんゆっくりしていってね、お菓子は置いているし、私は宿題してくるからね。と残して制服を着替える。…どうでもいい話だが、今日は、体操服をぬらされたので、体操服を洗濯機の中に突っ込んで着替えるために自分の部屋に向かっていると、ぱたり。と扉が閉まった。ん?まだ三時半。帰るにしちゃあ速くないか?なんて思って急いで着替えてリビングを覗いてみてみると、妹の六連が玄関を見ていた。

「帰る途中で引き止めちゃったから。なんか、用事有ったみたいだし。って、お姉ちゃんどうして、ちびうさちゃんと知り合いなの?」
「あの子のお姉さんとね。それから、ちょっと。」

セーラー戦士とかいえないよ。ふふん、と鼻で笑って、夕方の買い物に行くと言って財布を持って家を出ていく。おやつ、よろしくー。なんて声が聞こえたのではいはい。とだけ返そうと思ったが昴が忘れ物したから途中までついていく。と言われたので、荷物持ちでも頼もうかななんて思いながら、ちょっと遠めのスーパーに歩いていく。電気屋さんの前を通って、流し放送されているニュースに目が飛び出そうだ。いや、飛び出てもおかしくないかもね。画面はそこに釘付けで、真剣な目をしてその画面を見て歩く。

「姉ちゃん?」
「いや、一角天馬って。ファンタジーの世界だけだと思ってた。」
「なんか。事故も何件か起きているみたいだよ。気をつけてね」
「あー、うん。忘れ物サッサと取って来てよ。後で荷物持ち付き合ってね」
「わかってるって、学校の近くのだろ?俺、先に行くから学校前で待っててよ!」
「はいはい。」

はやくいけ、と言わんばかりに、弟にこたえるように小学校の校門前で待つ。小学校の中で、金髪の男の子と、青い髪の女の人が、なんかしている。熱いのによくこの太陽の下に入れるものだ、と思いながら弟が早く出てくることを願う。はー。熱い。アイスを買おうかと思っていると、月野さんたちがいた。

「あ、はじめちゃん。」
「どうも、うさぎさん、ちびうさちゃん。どうしたの二人とも」
「はじめちゃんこそ、」
「私は、弟が出てくるの待ってるの」
「ちょっと!ロバートくん!」

ちびうさちゃんの雄たけびの後に、悲鳴が聞こえた、背中の傷が疼くように叫び出す。敵襲だと、理解して今回はきちんと忘れていなかったサンセットライダーで変身する。宣戦布告と言わんばかり、一発かます。

「待ちなさい!あどけない美少年を襲うなんてお姉さんが許しません!愛と正義のセーラー服美少女戦士、セーラームーン」
「同じくセーラーちびムーン!」
「月に代わってお仕置きよ!ダブル・セーラーキーック!」
「並んで、セーラーエリス。参…るって、なに!?人が珍しく乗ったら無視して攻撃するとか、またんかい!阿呆」


飛び蹴りをかけた、セーラームーンとちびムーンがうまいこと攻撃が交わされる。どこが必殺なんだと思っていると、敵のお姉さんがおんなじことを言う。案外あのお姉さん、ホークス・アイやらよともな思考を持っているかもしれない。と。少し同情をかけてしまう。うん、だってね。しかたないじゃない。とか思って、セーラームーンの横に行く。もちろん私は慎重に降りてだ。あんな、馬鹿なことはしない。

「ぼくのレムレス、回転木馬のまわし太郎クン!」

あ、まともじゃなかったかも。この人オカマだったのか。要注意要注意。と頭の中に叩きこむ。守る様にレムレスとセーラームーンたちの間に立って、いつでも撃てるようにけん制する姿勢を保つ。常套句、「お願いペガサス!、みんなの夢を守って!」と声が聞こえて、空が光ると同時に、邪悪な黒い気配が空を覆った。しまった、囲まれたか?壁を撃っても弾は通り抜けることもなく、ぶつかって消えた。そんな囲まれた向こうからセーラー戦士の悔しがる声が聞こえた。向こうも向こうで、どうにもできない状況のようだ。「余所見している暇はないわよ!」と、眼前に投げられたナイフをサンセットライダーではじいて、盾に変換させる。

「ちょっとは当たんなさいよ!」
「あんたが下手なんでしょ!」

見事な乗り突っ込み!感化されて拍手をひとつ。セーラームーンにちょっと睨まれちゃった。ま、いい。背後の声を気にかけていると、ペガサスがいななく。「みんな、スーパーセーラー戦士に。僕がパワーを送ります、僕の波動に心を合わせてください。僕を信じて、心の波長を合わせてください。」なんて膜の向こうでいう。あのニュースを見て、限られた状況で行くならば、この間にあるのは恐怖であろう、と思う。「あたしは信じるよ、」誰にも届かない声で、そういう。だって、貴方はいままで私たちを助けてくれたし、貴方は私に探せと言ったもの。向こうが信じてくれるから、こっちも信じていけるのでしょう。目の前の青いオカマ…失礼、お姉さんが銀の鈍く光る西洋の剣を出してきた。これはやばい。なんて思って、サンセットライダーを剣に転換する。うーん、剣は扱っ

たことがないので、少々不安でしょうがない。

「余所見はだめだよ?オニイサンVv」
「オニイサンジャネー!」

この間はちび。今度は、オニイサン。今回の敵は、どうやら私怨でつぶされたいようだ。「じゃあ、きれいな顔を傷つけていいのかな、オネエサン」いやがらせのように声をかけると、向こうも怒ったように。剣をふるう。面倒だなぁ。なんて感想を持っていると空が明るんだ。見上げれば重苦しい黒い壁、黒い膜は無くなっている、見ていない間に何が起きたのかは、今度まことさんに聴こう。と決めて、オカマの剣を足蹴で飛ばす。そこからは、いつもの展開なので、もう何も言わないでおこう。変身を解いて弟を待ち構えて、スーパーに買い出しに行く。そこからはいつもの日常にまた戻る。いつもと変わらない、いつもの生活。



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あきゅろす。
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