「あ゛？って、もっと夢ヒロインらしくしてくださいよ！」
ふと、目が覚めると、何回か見た天井を見ていた。どこのだっけ、と思いだすように唸れば、空から声が降った。あれ。千葉さんだ、っていうかちょっとボーっとするようなしないような。うーん。どうしよう、っていうか、今何時だ！？今晩の当番はあたしだ。うわー、頭痛いー。頭を抱えるように、唸った。
「…ここどこだ？」
「あ、起きた？」
「千葉さん。」
「熱、あるんだから、起きるなよ」
「もう、帰らなきゃ」
「送っていくよ、」
「いや、大丈夫です。っていうか、スーパー行かなきゃ。」
そんな体で、いくのか！？なんて言われるから、行かなきゃならないの。とだけ言って礼をたして、さっさと出ていく。今日は簡単なのにしようと思って、速足でスーパーに走る。もう閉店時間じゃないか！っていうか、そんな時間まで何寝てるんだよぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおお！！チョーヤバイチョーヤバイ間に合わない！。熱が出ても楽はできないのが主婦業、今日は妹たちに我慢してもらうかも知れないなぁ、はぁ。ちょっとため息を心の中でついて、スーパーに駆け込む。
とりあえず、明日の朝はダウンしているかもしれないので、パンを買いこんで、お弁当も簡単に済ませれるものを頭の隅に入れて、卵のコーナーに走る。今日は卵安かったのになあ、残っているといいな、なんて希望を持ちながら到着すれば、やはり予想通りなかった。あしたは、卵焼き無しだな。と決断を下して、パック牛乳売り場に向かう途中で、声をかけられる。…げっ！ホークス・アイじゃないか！なんて、チョーヤバイ！こんな状況で相手できるわけないので、無視。
「お姉さん！」
「あ゛？」
「あ゛？って、もっと夢ヒロインらしくしてくださいよ！」
「私、あなたみたいな人趣味じゃないんだけど、」
「いや、趣味じゃないっていう話じゃなくてですね！」
とりあえず、むかついたので、さっきの戦闘で言われたことを言い返した。グサッと来ている様子は有るようで、そういう風景を見れば、やはりこの間の奴と仲間だな、なんて思う。と同時にさっきの恨みがちょーっと出てきたかも。っていうか再開早いね、あたしたち！っていうかなんですか、チョー急いでいるんですけど！もう閉店時間だからね!仕方ないんだけど、ちょーっと急いでるんですよ！
「いや、僕、卵を返そうと思っていたら君がいたから」
「くれるんですか？」
「え、まぁ」
「よし、ラッキー!じゃあ！」
かかわるべきでない、かかわると面倒だもの！予測はできる。夢の鏡を見られておしまい！以上！ほら簡潔！お話にならないよ！っていうか、この話どこでくぎるんですかぁぁぁぁぁあああああああああああ！あんた！明日仕事でしょうが。って、管理人と会話して意志疎通ができるわけないか！仕方ない、帰ろっと！投げやる様にエコバック買ったものを詰める。（これはこの間のユージアル戦での教訓だ。だって、あのリンゴさえなければ、心なんて奪われることなんてなかったのにね！しょうがないじゃない、保身的にいかないと、何もできなくなったら嫌だしね。
「明日のお弁当まで、体力もつかな。」
ふらふらと荷物を持ちながら、家までの道のりを歩く、どうせ明日も好奇の目にさらされるだけだ、生きていても仕方ないのかな。なんて思考に走る。面倒だな、ため息をつきながら家路へと急ぐのであった。歩いているさなか、呼ばれたので振り向いた。…確か、お姉さまと。呼ばれた気がするが、うん、振り向いてもいない。気のせいか、よし。
「お姉さまー。ダイアナですー。」
「…は？」
私の足元には猫が一匹いるわけで、周りに人はいない。…この猫しゃべったか？いやいや、しゃべる猫なんていな…いた。ルナやアルテミスは猫だった。どうしようもない、嫌悪感に襲われて猫と同じ目線にかがむ。灰色の猫は遺伝子学的にあり得るし、三日月形のハゲ。うん、確かダイアナとか言ったか？うーん。月関連。ほっとけない。
「お姉さまー」
「…お前、もしかして。未来から来たとか」
…ちびうさちゃんがそうだったし、せつなさんとかも未来の方だし、可能性は捨てられない。うん。捨てちゃいけない気がする。まぁ、逆にいえば過去から来たとしても過去ならば私たちは知っているはずだ。
「さすがはお姉さま。スモールレディの教鞭をとられただけございます。」
「…すもーるれで…ぃ？」
誰だそりゃ。なんて、思いながら話に耳を傾ける。ってか、もう頭回んない、熱で。猫らしくない猫だな、なんて思いながら猫を拾い上げる。うん。帰り道に話を聞けばいいか。なんていうながら思考。ながらで悪いねなんて思いながら、二人…一人と一匹で帰路に就く。とりあえず、今晩は妹たちのおもちゃになりそうだな、なんて思いながら。
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