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…これは、マラコーダ、もしかするとシュトラールなのかもしれないが、そのどちらかが描く幻想を書したものだ、薬と場所が変わった記憶のかけらは人の手を渡りに渡り、いつしか本の一説として鮮明に鮮やかに残してあると思われる。もしかすると記録されているのが本じゃなくて巻物かもしれないが、さほど変わらないだろう。記憶かも知れないし、植え付けられたかもしれない。
偽りの御伽噺。嘘つきが吐くのだ、嘘も混ざっているかもしれないが、それはシュトラールにでも聞くと信憑性か高くなるだろうが、彼ももう居ない。

マラコーダ側から、マラコーダの内側から見ていたシュトラールから見た幻想の側面だ、気にする事はない、正規の通りは親愛なる国王陛下様達の歩いた道だ。こちらの道は必ず消える悪の道、ただ、遠回りしていくようなものだ、気にする事はない。ただの虚言、所詮ある元竜騎士の戯言だ、気にせず深く追求するな、これはただの裏道だ。正規ルートに辿り着くためのな。

まぁ、下らない話はここまでにして、サッサと物語に沿い遂げる裏道の話をしよう。
ただ、どこまで遡ればいいのか解らないが、必要な時には必要な書物を読み解いてくれれば幸いだ。

ん、この語り部はどの人格かってか?マラコーダか、シュトラールか、団長か、もしくはそれ以外の誰かか。まぁ、そんなことを知る必要性はない。いずれにせよ解るかもしれないし、解らないかもしれない、それは紐解くそこで理解できるがそんなことはどうでもいいし、紐解く必要性が皆無、これだけのための語り部だ、語り部を判別することは出来ない…寧ろしないのが賢明だ。以後に解きふせる後世に継ぐ書物だ、もしも詳しく聞きたいならば、親愛なる国王陛下様のご友人や伴侶にでも、もしくはその片割れにでも聞いてみたらいい。

話が脇道にそれてしまったが、話を戻して、…どこまで戻らないといけないか、話をしようか。

私という個が死ぬ前、光と闇のクリスタルが集まりきる前、親愛なる国王陛下様が白騎士になる前、幻獣の津波が襲う前、ダムシアン襲撃前で、それから……そうだ、本筋の始まりのほうだ。確か、親愛なる国王陛下様と親友が、最初の洞窟を入り渡った後の頃合いだろう。恐らくは。な。だが、ここはいいとして、マラコーダが出来上がった頃から話をしよう。



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