この馬鹿たちめ。 「ひとつ、同じラウンドに立て。」 駆けて地を飛ぶように軽やかに走り大きな跳躍一つで創造主の片腕に傷を負わす。機動力を削ぐことで同じようなステータスになるぐらいの目安で刺した。 「ふたつ、基本は三倍で利子付。これは私の分」 刺さったままの大刀の柄をを踏み、脳天に飛び上がる。そして、全体重をのせて踵を振り落とす。 サメラ曰わく、シュトラールの分らしい。ふらつく創造主を見て足をかくて転ばせる。 これが…だれかの分。 サメラ本人三人目はだれか解ってなかったらしい。 「みっつ、ハンデは粗方無くせ。」 …これはステータスがほとんど同じなので次のステップに自動的に移動する。 「よっつ、先手は勝利への鍵也。」 大刀を地に刺して大刀を軸にして顎らしき場所を蹴り上げてそのまままた距離を開けて構える。 「いつつ、守るモノを明確せよ。」 まだ上にいる仲間達を見上げて、眉根を寄せる。幾らかの足音が聞こえる。奴らは近い。 …起こることを予想して肩を震わせた。少し身の危険を感じた、絶対に彼らは怒ってるんだろうな。 「むっつは飛ばして、ななつは意思だ。」 さぁ、行こう。無表情のサメラが地に刺した大刀を抜いて、触手を叩き切ってまた距離を開けた。 「姉さん。」 足音と共に介入者がやって来た。 正面に創造主を見据えながら、身構えて音の方をチラリと見る。 「カイン、セシル、エドワード…」 「サメラか、姉さんは」 「ルドルフ無事か、団長はどうした」 「サメラ大丈夫?ところでシュトラ…」 こいつら、久々の再開の癖に口を開けばシュトラール、シュトラールと。とりあえず全部終わったら国王だろうがなんだろうがシバく、この馬鹿たちめ。 大事な決戦時に、サメラ・ルドルフは堅く誓えば後続から次々と人がやってくる。 「リディア、セオドア、兄さん…。」 「後は途中途中で未だ戦闘中だ。」 「…大丈夫、じゃあ、行こうか」 サメラの声が反応して、一気に戦闘態勢に突入して陣形を作り上げて、サメラはカインの名を呼んだ。 「どうしたサメラ」 「行く」 サメラが地を駆けて、次いでカインが後を追う。一撃目にフェイントをかけて、二撃目でカインが触手をまた切り落とす。 「離れろ、射て、ブリザガ。」 冷気の刃が創造主に突き刺さるの見て、サメラはまた飛び込んだ。 [*前へ][次へ#] |