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もーまんたい。
8.四天王。

エブラーナ西部、バブイルの塔。最上階。

「馬鹿だな。私は」

もう居やしない姿を探すのだから。愚かな自分の行為に自嘲する。

武神事変-Satellit Reacter-

そんなあだ名で呼ぶ彼等は、もうこの世界に誰もいない。最後は自分が討ったのだから。
ふと思えば、なぜ、こんな塔にさえ登ったのか、本人さえもわからない。

「武神事変-Satellit Reacter-、か。」

武の神でさえ裸足で逃げ出していきそうな戦い方をするがゆえについた字-azana-。

「お前たち、だけだったな。」

そう呼んで、畏怖することなく同じラウンドに立った奴らは。この世界を立たない。
とりあえず、お前たちの親分、仇とったぞ。と小さく報告をしてみると、下から上に風が吹き上がった。なんだか、そこに居る気がした。

気持ちの問題なのだが。

「ま、また来るわな。」

……り、あ…
音が聞こえた。形容しがたいが、呼ばれた気がした。…気のせいか、と首を軽く振って意識を切り替える。

「…また、会えるか?。」

高い天井に視線をあげれば、また風が鳴る。
まるで、別れを告げるかのような印象を受けた。

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