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もーまんたい。
滑り込むように王の間に飛び込む。

滑り込むように王の間に飛び込む。勢いが良さすぎた所為で、部屋の主がきょとんとしている。

「陛下に目通りに来ました。」
「お主は…ハイウインドの。」
「シュトラールでございます。早急なる用でしたので、この様な次第で申し訳ありません。」

服の汚れを払い、膝をついて頭を垂れる。この先にはバロン国王、そしてその養子がいるが故の当たり前だ。

「リチャードは…誠に」
「その事でございます。陛下。正当なる後継はカインが。ですが、あまりに幼い。」

せめてカインが立派に竜騎士団隊長になれるまで、それまでは私が当主として立たせていただきます。そして、特別入隊枠を受けようと思います。

実力だけでのし上がれるように隊長と刃を交えて血肉を争う入隊試験。隊長さえ伏せさえるのは至難のものだが、一つ2つと策は練ってある。

「して、シュトラール・ハイウインド。どこを目指す。」
「目指す所はただ一つ。竜騎士団にしか興味はありません。」
「よし、分かった。」

明日にでも日時を決めよう。当日まで、己を見つめることだ。そなたの意思も理解した。

「この様な未熟者の為に申し訳ありません。」
「セシルがよく世話になってるようだしのォ、この間の奇術士の集団が来たときもセシルを連れて行ったと聞いたのでな。」

弟達の付き添いですよ。ファレル嬢も居たんで、一緒にどうかと弟がお声をかけに言ったので私は何も。
…ほんと嫌そうな顔をしていたのも記憶に新しいな。なんてシュトラールはぼんやり考えた。

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