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もーまんたい。
11.パロム・ポロム。

ミシディアの長老ミンウ曰わく、これも修行の内だというが、あまり修行になってない気がする。ただのお使いだが。

「ほんと、じぃちゃんは人使い荒れェって…」
「長老とおっしゃい!」

馬鹿ね。なんて漏らして、ポロムは頭を抱えた。そんなポロムの数歩後ろを片身のパロムが重たげな荷物を持って、よたよたと歩く。

「ん?」

パロムの横を人が通り過ぎ残り香がパロムの鼻孔をかすった。苦々しい薬の匂い。野草を挽いた薬の匂いだ。

「姉ちゃん?」

今はどこにいるか解らない姉のような人。月への旅をして、ミシディアでの祝い事の最中姿を消した姉のような人だ。もしかすると。なんて意識はあった。

匂いの本はどこだ?振り返って捜せども人混みの中では解らない。

「パロム、なにしてるの?」
「姉ちゃんを見た気がした。」
「馬鹿ね」

バロンから逃げてるのに、こんな人混みの中にいるわけないじゃない。クスクス笑ってからポロムは人混みの中走っていくのだった。

「そんな訳ないじゃな…」

振り向けば同じ姿の片身がいない。…逃げられた!と気がついた時には既に遅く、、人混みの中一人ぼっちだ。

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