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記念簿。
かざみさん宅娘さんと 夜はどれから。
かざみさん宅の娘さんアルト嬢と
うちの子サメラとニーナのお話。(FF6)


「離せっ!この野郎!」
「そんな強気なところも素敵だね。月光の女神のようだ!」
「…うっせぇ!これでも喰らえ!ファイガ!」

…この光景どこかで、見覚えぞ。とサメラは、頭を抱えた。そうだ、いつも伴侶にやっている光栄ではないか。この男身なりも言いし、王様と呼ばれているんだ…見ず知らずの女が"王様"を倒してしまったんだ。サメラは、どうしようかと頭をひねる。賊が入って応戦して、"王様"が巻き添えに喰らったとか。それぐらいなら、言い訳として十二分に立つだろうか。床に倒れる金髪をにらみ続けて、よくよく考えた。・・・ギリギリアウトかな。やばい。ニーナも見つかっていない今、ここから逃げ出しても、ニーナとまた出会う可能性は微々たる物。
「ぐぅっ、久しぶりにしくじったな…とサメラは思った。ばらばらになった仲間を全員集めれていないし、と、考えていると遠くから足音が二つ。…本格的にやばい。と、顔中の血管から血が落ちていくような感覚に陥った。どうする、どうやって体裁を整える?とりあえず、今来た体裁を整えなければ、と、本能でサメラが選んだのは。

「おい、"王様"!しっかりしろ!」

他人の振りだった。いかにも足音は聞こえてませんと言う風体で、王様を揺らして、彼は戦闘に負けたと見せかけて。

「サメラ?」
「ニーナ。無事だったのか!?」
「…城の人。」
「私が来たらすでに、おうさ…この人が、倒れてて!」
「まーた、こんな変なところで寝て。王様。臣下に起こられますよー。っと。よかったな。ニーナ知り合いが見つかって。兵に見つからないように気をつけて、城を出ろよ?」
「…うん。」
「…ありがとう、ニーナの面倒見てくれて」
「サメラ?」
「・・・礼を言う。ありがとう。」

ぺこりと頭を下げたサメラにしたがって、ニーナもそれに習う。ニーナはなんで、こうなってるの?と言わんばかりに首をかしげているが、サメラによって無理やり頭を抑えられているので、自由も利きやしない。サメラ、さっき、離してって。と言いかけたので、とりあえず、しゃべれないように首とあごを引っ付くぐらい押さえ込まれて、ニーナはもがいた。

「王様は、こっちでなんとかするから、ニーナ。もうすぐ夜は明けるから、はやくフィガロから、出た方がいい。女が二人増えていたら、驚かれるしな。」
「・・・わかったニーナ。帰ろう。元の場所へ」
「うん。」

ばいばい。とニーナは小さく手を振って、アルトへ別れを告げる。隣を歩くサメラは、今まで何も知らなかったと言うような表情で、フィガロを去るのであった。

夜はどれから。
(女神ぃいい!)(王様、うるさい。)(サメラ。月光のような儚い女神をみなかったか?)(…さぁ。見てないよ。孤高の鳥が2羽ぐらいかな。)(私の気のせいか、とてもきれいな月の女神の夢を見ていたようだ)





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あきゅろす。
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