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記念簿。
まひる嬢宅ガーナ嬢と。わずか3分の出来事
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あしからず。

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バロンの昼時。町外れにサメラはいた。城下入り口の人の栄えはあるものの、奇妙な事に人は寄り付かない。なんで私がこうして、キャラバンの店番をしなけりゃならん。ため息一つついて、荷を広げる。その土地土地の風土豊かなものばかりを集めて、売るだけなら私じゃなくても出きるだろうに。と仲間の商人を恨み、目線を下げた。長い髪がだらりと垂れて、呆れたうなだれると影が差し、見上げるように、その影を見直した。…白魔導師だ。お城付きの魔導師かな、かわいいかも。と判断を下し、いらっしゃい。と営業スマイル。

「お姉さん、見かけない人ですね。」
「まぁ、ちょっと(バカがバックレたから)代わりにね。」
「…何か聞こえたような、」

ところで、何を売ってるんですか?と世間話を混ぜた営業の為に、世界の有名物産を一通り説明していると、叫び声が響く。

「泥棒よ!」
「町の入り口に向かったぞ!」

入り乱れる音を拾い上げ、町の賑わう方向を見れば、身形の汚い男が駆け込んでくるのが解る。はぁ、とため息をつくようにサメラは頭を抱えて立ち上がり妙案を浮かびついた。

「お前魔導師だよな?あの石畳一枚破壊出来る?」
「(どこぞの竜騎士団団長様にいつもかけてるから)出来ますが…」
「よし、じゃあ、あの野郎の足元からちょっと離れた場所に魔法打ったら、私、あの野郎を蹴るから、あなたを傷つけたりしないからよろしく。」

とサメラは、立ち上がり通りの中央に立ち、走り込んでくる野郎を睨んだ。怯まない男にサメラは構え、垂直に跳んだ。

「魔導師っ!」
「はいいっ!」

小さく放たれた魔法弾は男の右足すんでのところで割れ、男の意識がサメラから足元に移ったのをチャンスと言わんばかりに、脳天に踵を喰らわせた。

…よし、一端店終いをして、コイツ憲兵所でも突っ込みにいくか。ありがとうな、魔導師…あ、ここバロンだった…あー。魔導師、お前が叫んだら野郎が驚いて、偶々ひび割れた石畳にでも、ぶつけた事にでもしてるといいし。近くの兵士でも呼んだら終いだ。そのあたりの門番でも捕まえて、連れてけよな。
用事思い出したから、じゃあなっ。と、サメラは店終いをして慌てて逃げ出した。

からあげ の まひるさん 宅ご令嬢 ガーナ嬢と
わずか3分の出来事。
(ガーナ。こっちに銀髪の女が来なかったか)(あぁ、居ましたよ。竜騎士団団長様)(奴はどっちに行った!)(どうしてあなたに言わなければ駄目なんですか。)(ガーナっ…)




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