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空。空。空、(FF6)
マッシュ生誕。2011




「ニーナっ。」

ぐいり。と服の首根を掴まれて静止をかけられた。おかげでつぶれた蛙のような声を出した刹那、酷い音をたてて、目の前に岩が落ち、戦闘を歩く三人と分断されてしまった。

「分断…」
「向こうも無事だって、ほらニーナ行くぜ」

足場の悪い道を歩いて洞窟を歩く。同じ洞窟の中で魔物が暴れているのか、時稀にぐらりと世界が揺れて頭上から石柱が落ちてくる音を聞きながら一行は、洞窟を抜けるために歩を忙めたが――。

「おっと。」
「…っあ!…」

前方は遥かな崖により前を歩く、マッシュが足を止めた。まぁ、そのおかげで大きな背中に突入することとなったニーナは、小さく声を殺して、距離を開けた。遠くで爆発するような音を聞いて、遠くでセッツァーたちが戦っているのだろうかと、はらはらしたように目線を動かした。

「ニーナはセッツァーによく懐いてるよな。」
「そう?」
「ちょうど撫でやすいサイズなんだよな。」

ぽふりぽふりと頭を柔らかく撫でる。濃紺の髪に隠れた鎖骨の間に瑠璃色の何かをマッシュは見つけ、手を伸ばす。

「ニーナ、なんか、ゴミが。」
「自分で取る。」

手を払い退け、ニーナはちょうどその部分をずらし触る。右。とか左。とか言われてニーナは、これのことか。と瑠璃色を指差した。

「そう、それ。なんかの石か?」
「…竜の逆鱗…。」

触ると分別なく世界を焼くかもしれないから触るな。と念を押してニーナは先に進もう。みんな探してる。と放ち違う道を探し始めた。

蛇に睨まれた蛙。
(それ、なんとか出来ないのか?)(…わからない。昔、研究所二部屋ぐらい壊した)(経験済みか…)(触らないほうがいい)(触らない事を約束するさ。)(…負け戦だと解ったら触って。)(そんな時、こないといーんだけどな。)



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