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期日は守りましょう。

最近カインは自宅に仕事を持ち込み片づけている。訓練に隊務。外回り花形部隊赤き翼は、多忙なのだ。

「どこだ?」

だからこそ多忙により寝ぼけ眼の汚い男の読めない金額の書かれた書類にカインはさんざん頭を悩ませども答えは見つからない。

「おいカイン。」
「飯は後だぞ」
「飯じゃない、ここの計算が間違っているぞ。合わない計算に何を悩んでる」
「そんなところ有ってる訳…訳。」

有ってる。金額がピタリとこれで辻褄が合う…。適当に言ったんだろうという疑念の目をしていたらしく、サメラが弁明に入る。

「…いつも誰が金計算をしていた。前の旅で。」

キャラバンで商売をしてたから金計算には自信はあるぞ。ハン。と胸を張り、鼻を鳴らす様はどうかと思うが、確かにそうだ。彼女が同行していたからこそ金策はきっちりしていたのだ。装備をよくマメに取り替えていたが…。

「なぁ。聞いてもいいか?」
「ん?」

前の旅はよくコテージを使っていたが、あれはどこから…。と半分あたりまで言うぐらいで、「私物だ」とぶったぎる。待て。

「あれの代金はどうなっているかなりあったよなコテージ。」
「まとめ買いで安くなるから99個…昔は3セットぐらい持ててたが(SFC)、最近(DS)では1セットしか持たしてくれないからな。」

昔は魔法もなかったし、ポーションとかもまとめ買いで99個を5セットで…というぐらいからカインは目眩を覚えた。

「いや、いい。とりあえずサメラ。書類手伝え」
「は?お前の仕事だろう。なぜ私がする必要がある」
「今日までにお前の部署に提出する必要があったからな」
「……フレア…」
「燃やすな!」

期日は守りましょう。
(ならばはやく言え、馬鹿野郎。離婚だ!)(簡単に離婚と言うな!)(エリクサーを99個6セットで許してやる!お前貴族だからあるだろうが、金ぐらい)ぐらいって言うな(セシルが言ってたぞ。カインの家はお上品だからって)(上品と金持ちを結びつけるな!)(いいだろうがそれぐらい夢見ても)(高い夢だなぁっ)(夢は高いほうがいいというだろ?)(金額じゃなくて規模の話だっ、馬鹿か)(馬鹿だから解らん!)(開き直るな、とりあえずこの予算案の書類からだな)(やるか、って言ってるだろ)(うっせーなサメラ、カインっ)(ガウェイン、お前が一番煩いっ)


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