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お前のと私の意味合いじゃあ違いがある!

しばらく先の事を考えてみた。必要なものを持って、出かければ十二分に間に合うと判断して馬を止める。

「サメラちゃん?」
「お前はどうしたい。」
「…会わなきゃわかんない。」

サメラちゃんも言うじゃない。手紙じゃなぁんにもわからないって!と自信満々にいうが待てダンサー。お前のと私の意味合いじゃあ違いがある!語弊だ。私は読めんから行ってるんだ。見えないじゃない!と言いたいが、言うわけにもいかず。太陽みたいに笑う彼女を見てサメラも決めた。

「ダンサー…いや、ポーリュシカ。行くぞ。会ってから決めろ。」
「うんサメラちゃん!」
「ただし、だ。私をサメラ、じゃなくて、団長ちゃん!って呼べよな!」

それさえ守れば、お前をダムシアンまで連れてってやるよ。言い切ればダンサーは喜んで寝屋の小屋に駆け出した。

「転けるなよ。」

ただでさえ見えてないお前なんだからな。と寝屋に放てば、解ってるもん。とむくれたような声がする。一番近くの村で身支度をするか。なんて思いつつサメラはまた馬を動かす。

「いいの?サメラ」
「まぁ。大丈夫だ。ヴィクセンさん」
「来るんでしょう?サメラの片割れってのも。」
「多分な。」

平然と放ち、一番近くの街まで馬の進路をかえつつサメラの隣に副団長のヴィクセンさんが腰を下ろした。

「ヴィクセンさん。手綱。」
「仕方ない娘たちね。」
「仕方ないだろ。団長がそんな風に育てたんだから。」
「もー。私も面倒な旦那に捕まったもんだわ。」

サメラは引っかからないようにしなさいよ。と呟きつつサメラから手綱を奪う。

「ま、あんたらの好きにすればいいわ。あんたらのオトーサンも…ルドルフだってそうしたはずだからね。」
「はいはい。じゃ、行ってくる。ヴィクセンオカーサン。」

ひらひら手を振りつつサメラも寝屋に引き上げる。あれ以上居ればヴィクセンさんが、早く行け。と煩そうな表情をするのを知っているからだ。

「ポーリュシカ。準備急げよー。」
「うーん。」

サメラは手早く出かける手はずを整えて、荷物袋の上に仮面を一つしまい込んで、背負い、ローブをかぶる。

「あいつらに会うのも久しぶりになるな」

まぁ暫く逃げてたわけだし。捕まると面倒だしな。どうするか。と吐き出した。

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