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逆に考えてみろ、な。

「誰にも言わずに来ただろ」
「姉ちゃんに止められるし。」
「それだ。」
「言わなかったら、心配するだろうが。」

アイツはお前が生まれるくらいまで、家族が居なかったんだ。だから人一倍家族にはうるさい。いい意味でも、悪い意味でもな。
逆に考えてみろ、な。ある日突然姉が消えたら驚くだろう。とカインが優しく諭せば少年はこくり。と頷いた。
明日にでも、謝れよ。と、カインはガウェインを促すように言葉をかけたのであった。
ガウェインは謝る訳でもなく、ただぼんやりと考えるように、一点を見つめていたが、答えがでたのか出なかったのか解らないが。寝る。とサメラの部屋に入って行った。

「お前、どこに行く」
「サメラが、窓に魔法張ってるから、無理に出られないから、サメラがここで寝ろ。ってさ。」
「…そうか。」

抜け目なくしてるな。と思いつつ、カインの思考は一カ所に行き着いた。サメラと同じベッドか…。気を使って寝ないんだろうな…ならば…。
頭の中はやはり言わずもがな、性騎士になったが、いやいや。となりの部屋に少年がいるのだから。とカインは言い聞かせた。

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あきゅろす。
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