12回目(完結)
俺達の仲間を知ってるのか?
「セシル!」
「サメラ、無事だったんだね」
良かった。なんていつもの笑顔。…まだ怒ってないのが、よかった。と安藤する。
「カオスのほうに呼び出されてな。」
「…え?」
フリオニールが驚いた声を上げた。から自然に目線がそちらに向いた。
「こいつは?」
「彼はフリオニール。僕らの仲間だよ」
「よろしく」
知っているが。と言うのは飲み込んで、とりあえずよそ行きの顔で挨拶を交わす。
「カインが、心配してたよ。」
「そうか。会ったら謝っといてくれ。」
「もー、夫婦なんだからそれぐらい、僕に頼まないでよ」
そうでした。と適当にセシルの会話を会話してると、フリオニールの視線が、気になった。
「どうした?」
「いや、夫婦って。」
「あぁ、カインだが。」
人妻!。なんていわれても、どうしろと言うんだと困惑した表情を浮かべた。いや、だから、どうしろと。
「で、どこに飛ばされてたの?」
「カオスの軍勢がたくさんいた所」
「ちょっとサメラ。」
「コスモスジャッジがどうとか言ってたが」
よくわからない。と言葉を濁せば、あぁその話ね。と物知り顔で、二人は頷く。
「知っているのか?」
「マラコーダが、サメラの来る前に説明していったし、ね。」
あいつ。燃やしてやる。毒づきながら、サメラは頭を掻いた。
「で、サメラさんは。「サメラで構わない」サメラは。どうしてここに。」
「それならば。こっちから金ぴかの…」
アイツの名前知らないが、頭に蛇を飼っている奴だった。と分かり易い印象を上げれば、あぁ、皇帝か。とフリオニールが眉をしかめた。
「皇帝に追いかられた。」
強制的な契約した、なんて言えば、私自身も危ないと判断して、言わずに終う。
「まぁ、いいや。カインならライトニング達とあっちにいたよ」
「そうか、ありがとう」
そっちも、上手いことなんとかしろよ。なんて言葉を投げて、二人を背にサメラは歩き出した。
「…セシルとサメラは。」
「双子だよ、でも正反対だ。って、言いたいの?」
「いや、逆だ。」
違う銀で同じ銀、だ。
「よく似てる。」
「?」
「僕らの話だから。」
「…なぁセシル」
サメラは、俺達の仲間を知ってるのか?、いや知らないはずだよ。とやりとりをして、二人はサメラを追いかけた。
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