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12回目(完結)
先に言え!

「…手加減出来るか」

解らないが、な!。言葉尻と当時に閃光が走り、少女の短剣とサメラの間に黒髪の少女が割り込んで来た。
なんだ?と無を白黒させてサメラは、黒髪の少女を見た。

「大丈夫!?」
「お前は…。」
「自己紹介は後。OK?」
「あー。おーけー。」
「よし、手助けしてあげるから、いつでも呼んでね。」
「よ、呼ぶ!?」

なんじゃそりゃっ。なんて叫びたかったが、願いかなわず、少女はサメラの背後に控えた。

「手助け…?」

今までの異説になかった呼び名に奇妙な思い抱きサメラは少女を見る。

「私ティファ。ティファ・ロックハート」
「で、その手助けは何だ!私はティナの相手で精一杯だぁっ!」
「簡単よ、名前を呼んで。」

簡単でしょ?なんてニッコリ笑う。…なんか、見覚えのある光景にサメラは目が回ったような気もする。

「わかった。ティファ!」

…反応がない。
言ってた事と違うじゃないか!と怒鳴りつけたかったが、剣を向けてくる少女ティナの相手でそれどころじゃない。視界の隅に映すとケタケタ笑って言葉を放つ。

「言うの忘れてたけど、ある程度攻撃していないと呼び出せないからね!」

先に言え!と怒鳴りつけて、切りかかってきたティナの攻撃をガードして怯ませて切りかかる。

「……て……」

ティナの声に反応して雑音がまた響く。
白の世界と黒の姿無き影がサメラの視界を暴力的に襲いかかる。

「……」
「サメラ!」

ティファに呼びかけられて、世界が、一瞬にして色鮮やかに蘇る。危ないと本能が悟ると同時に口が動いた。

「ティファ!」
「任せて!」

視界の左から右にティファが飛びかかって、ティナがぶっ飛ばされた。

「間一髪だったね」
「ありがとう。助かった。」
「仲間だもん。これぐらいどうってないよ」

女の子らしい笑顔を振りまいて、彼女は手甲を外した。闘士だったんだ。と思いながらサメラは、ティナに視線を向けた。

「…はい…」

どこからか、命令を受けたみたいで。もう、すごすごと帰っていった。

「…何。なの」
「さぁ。」

私にも解らない。と知らん顔でティナの消えた方向を見つめた。
調べないといけないことが増えたな。と思考に明け暮れているとティファが何か言いたげな表情をしていた。

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あきゅろす。
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