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ウォーリア・オブ・ライト

「サメラ、ウォーリア呼んできてくれないか?」
「私に出来るならするが?」
「これからの方向を決める話だからな、ウォーリアを頼む。バッツじゃあ話にならんからな。」
「いいですとも。」

フリオニールからの願いに、手早く返事して、サメラはウォーリアの居る方向を目指す。こちらに来るときに、臑の骨を盛大に折っているが為に、長い距離はチョコボに、短い距離は自分で逆立ちをして移動する。動きを拘束される手甲から厚手の布にした分、機動力は仲間の中では、平均レベルになった。沢山の草鞋の中の一つ軽業師をしていただけある、足を手のように自由に使っている。

「ウォーリア。居る?」

サメラは休憩用に立てたテントの中で、横になっているのを見た。ぐちゃぐちゃになった毛布から少し離れた所で、寝息をたてている。「寝相、悪っ。」なんてこぼしながら、自分の(足かわりの)手の汚れをサッと洗ってテントに侵入する。

「ウォーリア、のばらが呼んでる」

声を上げてウォーリアに詰め寄る。つかみかかる勢いで揺さぶろうかと思い手を伸ばしたが、すかり。と空振り。もう一度やれども空振り。悔しいからもう一回。なんてしていたが、諦めてしげしげとウォーリアを見つめた。

「ウォーリア、まつげ長い。」

羨ましいなぁ。なんて漏らしながら、サメラはウォーリアの横に腰を下ろす。すうすう寝息が聞こえてくる。心地よさ気なリズムは、乱れる事がない。

「お化粧、似合うんだろうなぁ」

でも、手先器用そうじゃないから、以外と化粧品は下手そう。なんて予測をパッパと立てて、想像して笑い転げる。

「気は済んだか」
「ごめん、起こしたか?」
「さっき、気がついた」
「そう、ごめん」

上手いこと交わして。起こすに起こせなかった。フリオニールか呼んでたから、行ってくれ。とりあえずの頼まれ事を片付けて、じゃ。と挨拶一つで帰ろうとすると呼び止められた。

「何か、」
「いや、見覚えのある影が見えた気がした」
「気のせい、じゃないかな」
「走れ、光よ!」
「ぎゃん!」

いきなりたてられた光の柱にサメラは目を白黒させて逃げ惑う。なんでバレたかなぁ。なんて漏らしながらサメラはマラコーダに姿を変えて消え去った。

「ウォーリア、今の何だ?」
「……今、虫が現れた」
「…にしてもウォーリアは過激だな」

こんな大業を出すなんて。

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