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さっきのこと.

トロイア城に入らず、サメラは門の前で待機していた。
そんなに一杯で行っても迷惑だ。と考えた結果、何が起きても良いように待機しているのだった。手持ち無沙汰に塀にもたれて、欠伸を一つして、さっきのことを思い出した。

サメラ一人だけ取り残されてたようで、磁力の洞窟の入口で男四人が、そこにいた。

「えらい目にあった」
「こっちだってビックリするわい、お主が居らんのじゃからな」

すまなかった。平然という口調から反省の態度は伺えない。

「非常口、持ってたんじゃなかったかサメラ?」
「あぁ。そういえば忘れてた」

しれっと出てくる言葉に、回りが目眩に似た症状を出した。

「なんで思い出さないんだ。」とか、「ワシに言えばすぐにしてやったのに」とかなんやかんや言われたな。と思い出した。

「宿を引き払ってないな。」

あそこに、愛着のある大刀を置いてきたのに。このままの武装では、心もとないような気がする。それに、ポーションのストックもそろそろ底をつくな。なんて考えてた矢先、仲間が前を通り過ぎた。

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