そろそろ結界の一つや二つ。
「あとどれくらいかのぉ」
「…そろそろ結界の一つや二つ、出てくるでしょう」
こういうのは、あってあたりまえだ。どこかにある。と適当に返答を返して、サメラは武器を所定位置にしまいこんだ。
「……時間帯的に夜がくる。それまでには、なんとか……くしゅっ!。…あー」
鼻をすすって、言葉を探す。言葉を濁しているうちに、シドが風邪か、と言葉を放った。曖昧に答えて、銀の髪をゆらした。
「たぶん、そろそろ最奥だから結界はあるはず…くしゅん。」
「あれではないですか?」
ヤンが指した先は、松明が三対並び、静かに燃えている。木製の枠組みで補強された心もとないわずかな補強だ。
「……たぶんこの先がクリスタルルームか何かだとおもう」
首を伸ばすように中を覗いてみたが見えなかった。が、足場は途中でクリスタルに変わっている。
「さぁ、どうするんだ?」
戦うのか、戦わざるか。
誰に問うわけでもなく問いた。
「行こう。みんな」
「了解した。」
答えを聞いて、サメラは訓練用みたいな槍を付かんで取り出した。
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