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おいていくな、

走って、医務室に入れば、兵士に怒られたがそれどころではない。
「ギルバート!」
「セシルか…無事だったんだね。僕も戦うよ」
「ばかもの!そんな体で何ができる!大人しく寝ておれ。」
「言うとおりだ、安静にしてろ」
「テラさん…生きていてくれたんですね。アンナのことは本当にすみませんでした。僕がアンナを殺したも当然です」
「……」
「本当に…うぅ…」

ギルバートは起き上がろうとしたが、できず痛みにもがいた。

「ギルバート殿今は養生せねば」
「ヤン、サメラ…無事だったのか。じゃあリディアも?」
「…いや、リディアは未だどこにいるのか解らない。」

もしかすると此処に流されているのを願ったが、ここには居ないようだな。…とすれば、エブラーナか。眉根を寄せて、サメラはため息をついた。

エブラーナ城付近に流れれば幸いなのだが、それよりも遠くに流されたのなら…リディアの身が危ないな。
んー、小さく唸り、予想をたてみるが、どれも思わしくないのばかりだ。どうしたものだ、と顔をあげれば、ギルバートが寝ているだけだ。

「あいつら!」

パタパタと走りながら、サメラはすぐさま部屋を出た。

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