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無意識の呪文。

「不思議な夢を見たんだ。」
「へぇ、どんなのだった?」
「よく解らない、だけども力を授けるって……」

誰なんだろう。首を傾げながら、飛空艇のヘリを掴む。綺麗に加工された木が暖かい感じがする。

「もしかして、それって。僕が聞いたのと同じかも。」
「生憎だが、私はセシルがパラディンになる時は同席してなかったから、解らないが。」

しれっと、否定してサメラは考えた。
安直に解る家族の繋りである髪の色、瞳の色は同じだ。ここまで一緒なのに、生い立つ場所が違うだけで、探していた兄弟ではないと誓えるのか。

「みつかるといいね。サメラの家族。」
「だな……。」

下を見下ろすと、地面が海から豊かな森に変わる。そろそろトロイアが近いな。と感想を持った。

「そういえばさ、あの時の魔法はどうなったの?」
「魔法?」
「地下水路の時のサンダーだよ。」
「あぁ」

そこまで言われて、サメラが思い出した。地下水路の時の無意識に放った魔法。意識して練習した時は出なかったのに、無意識になった時に出るなんて。

「……出るのか。」
「あの時に出来たんだから、大丈夫だよ」
「ケアル。」

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あきゅろす。
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