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あぁ、またか。

軍国バロン、その最奥にバロン国王の王室がある。
そこに一人、座っているのを確認して、あぁまたか。と思う。

「セシル、無事であったか!随分と逞しくなったな」
「陛下。」
「その姿はパラディン!パラディンになったのか。」

そこでバロン国王は一旦言葉を止めてから、唸る。

「だがな、いかんぞパラディンは…」
「……陛下、いえバロン王」
「バロン王?クカカカ…誰だそいつは?」

その一言で、確証を得た。人間らしくない笑い方は、一度遭遇した…

「姉ちゃん。」
「解っている。」
「サメラさん」
「心配するな。」

何が在っても守ってやる。
そう言えば、視界の隅でニッコリと双子が笑った。

「おぉ、そうか思い出したぞ。確か、この国は渡さんなど言ってた愚かな人間か」

そいつになりすましていたんだっけなぁ、俺は。ヒャアッヒャッヒャッ。

高々にバロン国王が笑う。セシルは剣に手をかけて、少し腰を降ろす。

「会いたいか?王に会いたいか…?俺はスカルミョーネのように無様なことはせんぞ。」

アイツは四天王になれたのが不思議なくらい弱っちい奴だったからなぁ。

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