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落ちる。落ちた。

「姉ちゃん!!」
「へっ?」

ふらぁ。と視線が空に移る。…確か、顔は動かしてなかったハズだが、何かしたか?とサメラは自問自答をする。

答えは否、動かしたハズがない。と結論に導いた時には、キラキラと水しぶきが空に舞った。
…わたくし、この年で。落ちました。水の中に。
いい年こいて、何してるんだろ……

「姉ちゃん、大丈夫かよ?」
「あー、うん。」

町の奥のほうで、だばだば と水が(必要以上に)上から瀧のように(実際小規模な滝なのだが)落ちている。
脳内で事実を判別しながら、溜め息を一つついて視線を上に向けるとパロムもポロムも此方を向いている。立ち上がると甲冑の隙間から、ザバァと水が流れてでる。

「一旦宿に帰りましょう、サメラさん。」
「すまない。」

白銀色の髪から水が滴り落ちるのも構わずに、私は双子の魔道師の後ろを歩く。情けない気持で、一杯一杯になりながら、水を吸って重くて重くて仕方がない甲冑をがむしゃらに動かした。

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あきゅろす。
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