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エブラーナかトロイアか。

「リディアやギルバートは、ヤンの近くに、居なかったみたい…だな……」

ここには、居ないとなればエブラーナかトロイアか。考えれば考える程、嫌になる。

「バロンの水路を通って、行く…」
「そうか。」

明日、立つのに、決まりだな。道具の類は……って、必要ないな。聖騎士は。

一つ皮肉を加えて、ニヤリと笑う。するとセシルがサメラは…と苦笑。

「姉ちゃん、あのな!!」
「………」
「サメラさん?」
「あ、どうした?パロム、ポロム。」

クシャリ、と頭を撫でると、暖かい子供特有の体温が伝わる。……大丈夫だと、いいんだけどな。みんな。

「宿の確保も出来た訳だ。皆でパ武器と防具を新調しに行くか。」
「サメラ」
「大丈夫、金はまだまだ有る、気にするな。」
「僕らは大丈夫だから、パロムとポロムの分をよろしく」
「サメラさん」
「……ああ、解った。」

行くぞ。と幼い双子の魔道師の手をひいて、ゆっくりとサメラは扉を閉めた。


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