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ば、ばっ…ば、バーサク!!

「………………」

サメラは、混乱していた。恐らくは、このままでバーサクなんぞを掛けられたら、バロンを崩壊させる程にまで混乱していた。

確か。

「薬とか、必要な物を見繕ってくるから、先に行っておいてほしい。何か必要な物は無いな?」

すぐ後を追いかけるから。と言ったのは、確かに自分である。品物の不足分を買い出して、宿屋の扉を開いたのも確かにサメラである。間違いない、と断言できる。

「サメラ殿!!」
「…………………」

ファブールのモンク僧。確かに見覚えがある。……サメラは冷静さを見失って、開けた扉を、音を立てて閉めた。

「…………幻覚だ。幻覚だ、幻覚だ。」

そうだ幻覚なんだ、見間違いなんだ、気のせいだ。間違いない。幻覚だ、幻覚なんだ。と、自分に言い聞かせて、扉を再びあける。

ひー、ふー、みー、よー、いつ……一人多い。……

「サメラ殿ーっ。」
「………………」


 バ タ ン 。


そして、この物事は最初の冒頭に戻るわけで。サメラは混乱している。冷静さが、欠けている。

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