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お前なー、と始める当たりが男らしい。

「行くのか?」
「一応、逃亡者なんでな。」

パタパタと片付けをしながらサメラは荷物袋に必要なモノを詰め込んでいく。壁に張られている絵は、かつて見た絵だ。見覚えはある。

「行き先、決まってるのか?」
「世界を回ってから、試練の山にな。」
「ついてく。」

どうせ、一カ所で止まる人間じゃないんでな。
細身の槍と、それを終うための細い筒を背負い込んで、カインの横を歩き出す。

「クエー?」
「お前はトロイアの森に帰りなさい。家族が待ってるだろう?傷もそろそろ治る。私のそばに居ても楽しいことはないぞ?」

チョコボと目線を合わせてかがみ込む。お前なー、と始める当たりが男らしい。


「行き先が分からない旅、なんだぞ。生命の保証は出来ない。それでもいいのか?」
「クエー!」
「…仕方ない。ただし、だ。ついて来るなら働け。」
「クエー!」

サメラが頭を垂らすと、お前の根負けだと、カインが漏らした。のを聞いたが、サメラはそれを無視して空を見上げた、散り散りの雲から眩く光。

「あぁ、空が綺麗だな。…じゃあ、行くか。」

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あきゅろす。
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