ゼムス(仮定)
闇色の空に緋柱が立つ。そして幾つかの星屑が天から勢いよく落ちた。
あの魔法は見たことがあるメテオだと理解はした。そこにあるのは全くの別物のような印象を受けた。
慌てて駆け出せば、そこにはただ静かに倒れるゼムス(仮定)とゴルベーザとフースーヤがいた。
耳元で囁く声は未だに聞こえる。壊せ。と。
「セシル。、武神事変-Satellit Reacter-。」
心配そうに仲間が表情を伺う、セシルはただ俯いて表情は見えない。泣いてるのでない、ただ困惑しているのが伝わる。
和やかな空気さえも壊して、ゼムスが声を響かせた。
「我は…完全暗黒物質…ゼムスの憎しみが増大せしもの…我が名はゼロムス……全てを…憎む…!!」
光がはじけて、勢いが増して風を産む。勢いに負けて、部屋の隅まで飛ばされて、頭に強い衝撃が走る。ハッキリとした意識は次第に濁り、聞こえる声に一つ頷いた。
「守る、だ……」
弱々しい吐き出された声を、介してゼムスもといゼロムスは闇色柱を生み出すのである、
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