[携帯モード] [URL送信]
眠れば見る悪夢対策に寝ない。

「…!」

視界がふらりと回った。眠れば見る悪夢対策に寝ない。という選択肢を選んだが故の当然の代償だろう。

「サメラ?」
「どうしたリディア。」
「また寝てないでしょう。」
「寝てるさ。」
「でも、それは何日も前なんでしょ?顔に書いてるわ。」
「…か?」

小さく首を傾げてサメラは肩を落とした。バレてらぁ。と漏らした。

「リディア、聞いて欲しいんだ。」
「ん?なぁに?」
「悪夢を見るから寝たくはない。」
「どんな夢なの」
「みんなが死んでしまう夢をな。」

自分がどういう表情でそう言ってるか解らない。泣きそうな顔かもしれないし、ただ平然としているかもしれない。

「大丈夫よ。死なないわ。」

だって、サメラが守ってくれるんでしょう?。私が小さな時に言ってたじゃない。
こぼれる笑顔でリディアはサメラに言う。
そこである一節を思い出した。私の力の一節をだ。

[*前へ][次へ#]

あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!