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「今行く」

「そろそろ最下層に入るな。」

空気がヒリヒリ射刺すものになってきたな、一人つぶやいて、地面の床を叩きつけた。
今尚も響く声は、サメラを呼び続けている。ただその声に反応を示さずに無視を決め込んで空気を吸った。詰め込みすぎたかして、噎せかえれば鉄が口の中に広がる。

「…またか。」

小さく呟けば、声は闇の中にかき消されていくのである。
どうしようもない、事だと決めつけてサメラは最後尾を歩き出した。

「サメラー、置いてくよ。」
「今行く」

土の地面はクリスタルの床に変わって、沈黙を未だ保ち続けている。暫く先に見える闇を見据えて、サメラは深く息を吐いた。

先に光るのはおそらくは魔法によるもの戦いはもう既に始まっているようだ。あそこが終着である事を祈りながらサメラの足は真っ直ぐ其処に向かうのであった。

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あきゅろす。
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