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予想斜め右の暴投であった。

「ねえサメラ」

サメラ、いつから暗黒なんか使えるようになったの。
ふいに来る質問にサメラは首を傾げた。暗黒?なんだそれ。答えはセシルの予想の斜め右の暴投であった。

「暗黒、サメラ、パラディンになる前の僕を知っているでしょ!」
「暗黒ってその暗黒か?」
「さっきから言ってるよ!」
「暗黒。暗黒…使っていたか?」
「さっき、使ってたから聞いてるの!」

プンスカと怒りを表すセシルとのんびりしているサメラ。

「…お前ら、本当に双子なのか?」
「「煩い、カインは引っ込んでてよ(すっこんでろ)」」

双子の綺麗な異口同音のユニゾンは、綺麗にカインを撃墜させたのであった。

「どうして使えるの?」
「…わからない、何をどう思って使えてるのかもわからない。」

セシルが嘘を吐くはずがない。なら、事実、使っているのか?
首を捻れども思い浮かばず。

「使っている記憶はない、だけども、ふいに体が軽くなった」

まるで羽がついたかのごとく。
重さも感じなかった。
サメラはその時の感覚を思い出した。

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あきゅろす。
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