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甘美な鳴き声か?

「お前の音は、甘美な鳴き声か?」

マラコーダが同時に力を込めると、鈍く骨の音がした。耳馴染みない初めての音だ。

「うあ……あぁっ!」
「女の声が一番美しい……、武神事変-Satellit Reacter-みたいな女でもな、発する物は、甘美な声だ。」

視線を上げると、仮面に覆われてない目が弧を描いた。綺麗な上弦が出来上がった。そして考えた。隙を作るなら今しかない。

「…ブリザガ!」

地面から氷塊が出来上がりしたから上に登りゆく。事態に気づいたマラコーダが腕から足を離した。タイミングを見計らって、空いた手を軸にして、飛び上がる。
踏まれた腕がズキズキ痛む。折れたかな…ローザにまた叱られるな。と頭の隅で平和そうに考える。
いつもの大刀は重すぎる。背負う刀を地に刺して荷物底に眠る相方を掘り起こす。

羽のような軽さの折れない武器を、片手で持てる薄い刀に代えて、サメラ・ルドルフは飛び出した。

「絶対に、倒してやる。」

ルドルフの中で飼う、静かな獣が鎖を解いて牙をさらけ出した。

「行くぞ、相方。」

静かに地を踏んで、大きな跳躍をした。

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あきゅろす。
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