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双子の魔道師。

「暗黒剣一人ではつらかろう。魔道師を共につけてやろう。パロム!ポロム!」
「長老。」
「サメラ、お主も一緒に行くがいい。鍛錬として、共に。」

セシルの横を小さな女の子が通る。緑色のマントをした、小さな女の子だ。…リディアよりも少々年上に感じる。

「お久しぶりです、サメラさん!!」
「久しぶりだな。ポロム。」

「サメラ、知り合い?」

そっと、耳打ちされる質問に頷いて、「ミシディアで滞在した時にお世話になった魔道師達。」小さな声で答えると、サメラの左側に煙がたって、ポロムと同じくらいの男の子が現れる。

「姉ちゃん!久しぶり…おめーがあの時のバロンのヤツか。じーさんの命令だからしかたなく手をかしてやるんだ。ありがたく思えよ。」

「この二人が」
「なめてると、痛い目に逢うぞセシル。双子の魔道師のパロムとポロムは修行中の身だが、強いぞ。」
「ミシディアの天才児。パロム様がお供してやるんだからありがたく思うんだな。」
「じゃあ、結構だ。」
「ね、姉ちゃん!!」
「……冗談だ。」

焦るパロムに、口角を上げて笑うサメラ。…子どもの扱いはここで手慣れたのか。とセシルは思った。

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あきゅろす。
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