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「二日酔いか、これ」

彼は知らないのだ。
彼等が逝亡くなった、という事実を。

「マラコーダ。実はな。」
「知ってる。」

だからこそ、武神事変-Satellit Reacter-に言付けを託す。奴らに元気でやれよ。と。
こうやって口約束でも、武神事変-Satellit Reacter-と交えておけば武神事変-Satellit Reacter-は律儀な奴だから、きっとまた会う機会に恵まれる。

「だからこそ。だ。」
「何故に、四天王と会わないんだ」
「地獄の層が違うからだよ。」

会わない。じゃなくて会えないんだ。武神事変-Satellit Reacter-。

首筋から、ヒヤリとした冷たさが取り払われて、そこでぼんやりとサメラの名を呼ぶ声が聞こえた。
それから、頭の中で警鐘やらサイレンが賑やかに鳴り始めた。

「う……」

賑やかな頭を抱えて、何が起きたかを考えるが思い出さない。昨日の記憶を漁りながら思い返せども何も浮かばない。

「あー、酒、飲んだっけ。」

酒の気が抜けきってないのか、酒の匂いが染みる。揺れる頭と、催す吐き気。振り返れどもない記憶、完全に……。

「二日酔いか、これ」

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あきゅろす。
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