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許可下りたぞ。

ふわり。と浮いて、また重力が来た。この離着陸の瞬間に未だ慣れそうにないな。と感じながらサメラは席を立った。首をポキッと鳴らして、視界の隅で何かが動いたので視線を動かすと、凛と立つローザがいた。その瞳の奥には、静かな獣を飼っているのが見える。こういう時の女が強いのは、三番目の奇術師-Maniac Replica-で学習済みだ

「ローザ!」
「…」
「そこをどくんだ…」
「嫌よ!私も連れて行ってくれなきゃここを退かないわ。」
「何を…」
「あなたの側にいられるのならどうなっても……いいえ、あなたと一緒ならどんな危険な事だって…!
「…」
「……仕方無いな、セシル。」
「こう言うときの女は強い、かく言う私もそうだがな。」

慰め程度に背中を叩く、ローザがいるのならリディアもいるのだろう。

「リディア、許可下りたぞ。」
「聞こえたよ。やったね」

どこかに向かって声をかけると、鉄橋を駆け上がり、リディアが笑顔で現れた。

「いつか言ったでしょ。これはみんなの戦いだって。それに幻獣達の力が必要でしょ」
「リディア…分かった…行こう!僕らの戦いに!」

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