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当然の報い。

魔導船が、月から離れる。椅子に座ると、加わる圧力が心地よく感じられる。

「ルドルフ!鍛錬つけてくれ!」

ドタバタとやってくるエッジに、そういえば。と思い出して、武器を取り出して立ち上がる。

「脳天に一発喰らわされたな。……全力で相手をしてやる!」
「おい、ルドル…!」

全てを言い終わる前に、模擬刀で脳天に一発入れ返す。勢いで壁に叩きつけられたエッジは意識を飛ばした。一撃で、ポイントを攻めて、何事もなかったかのような口振りで、首を鳴らした。とりあえず今後支障を来すと困るので、ハイポーションをかけて、荷物袋からインシデントソルジャーを腰元に射した。

「それ。武器なの?サメラ。」
「あぁ、武器だな。一応。」

インシデントソルジャーが、鎧とぶつかって音を鳴らす。槍のような形の武器は、鉄のような音がした。するりと人波を抜けて、最先端に腰を下ろして、先を見据えた。

青い星。
生きる手段を問われた。だから、精一杯生きた。その結果がこの手にある。

「…汚れきった手。」

戦場も、森の中も、この手足だけで駆けて全て奪ってきた。命も奪ってきたのだ当然の報い。

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