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即ち、それは裏切り。

「あるのは、昔の記憶。」

生きるのも、死ぬのも地獄の中で生きた証。

明日は、今日よりマシ。
昨日の、方が良かった。
今のは、どうなんだろ。

繰り返される地獄の中で。
傷は生きる証と願望の塊。
具現化された欲望の集り。
勲章にもならぬ地獄の傷。

「こんな傷を見て、アレだが、火の番はするから、もう眠れセシル。」
「でも。」
「いいんだ、火の番をさせてくれ。」

静かに言葉を放ち、サメラは目を伏せた。
サメラがそう言うなら、お願いしようかな。とセシルが微かに笑って、目を閉じた。

「…そうだ。」

バブイルと、セシル等一行。
引っかかっていた、点が線に繋がった。

四天王とセシル達。真逆の立場に立つ、仲間と敵。私は敵の陣中で、ただ、過ごしていたのだ。
向こうで、心地の良さを感じてしまった。即ち、それは裏切り。
仲間が辛い時に、私は笑っていたのか。そう思うと、心がツキリ。と痛んだ。

「……」

これは自分の甘えが生んだ原因。カタを付けるのなら、自分で払わねばならない。……もしも、動くなら。四天王は中にいる。ならば、私が……武神事変-Satellit Reacter-が四天王を倒すべきだ。

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あきゅろす。
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