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「インシデント、ソルジャー。」

「ルドルフ、元気ねぇじゃねーか。」
「黙っておけエドワード。鼓膜が破れる」
「破れるかってーの!」
「黙らなければ、置いて帰っるぞ。」

冷静な忠告…若しくは脅して、月の地を踏み鳴らす。ザクザクと一心不乱に歩き続けて、ある程度開けた場所に行き着いた。

これから先に、まともな場所なんてなかった。それに、体内時計は夜を指している。

「一旦、ここで夜を明かすか?」

この先に、休める場所はない。強行していくにも、魔導船までかなりある。

「先に何があるか解らない、急がなければならないから、とりあえず先に進もう」
「そうだね、そうしようか。」

適当に決まって行く中で、道具袋の中に、アレを入れたか、入れなかったか。頭の中で整理しだした。

あれはある。これはない。と選んでいくなかで一つの武器を思い出した。この旅が始まる前に使っていた武器のシルエットを思い浮かべる。ちょっと前にバルバシリアに奪い取られた大刀の一つ前に使っていた武器であり、武神事変-Satellit Reacter-という二つ名を得た時の相棒。

「インシデント、ソルジャー。」

ぽつり、と舌の上に載せてみると、懐古感が沸き上がる。

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