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何がどうかは知らない。

ただ、静かに祈る。
何を祈っていいかは解らないが、とにかく色々祈る事にした。

「サメラ。」
「長老。どうかしたのか」

どこかで見覚えのある光景だな、と感想を持って、サメラは思いだそうとした。

「サメラ、そろそろ始めるよって」

ローザの手招きで、とりあえず入口側に立つ。白魔道師黒魔道師が並び、先頭に長老が立つ。

「祈るのじゃ、皆の者。伝説が真の光となるときは今を置いて他にない。」

長老が言葉を唱えて、手を振り上げると、黒雲が集まり、風の音が変わり、嵐を呼ぶ。

「おお、皆の者、我等の祈り通じたぞ。あれこそはまさしく大いなる眩き船、魔導船」

黒の船、海の中に沈んでいた、あれが幻の船。
魂の奥深くで、何かが揺さぶりをかけてくる。本能が懐かしいと叫ぶ。どうしてだ。と自分に問いかけても、答えは出ない。

月に参れ…。

意識は完全に空を向いたら。何がどうかは知らない。だけども、何か呼ばれてる気がした。

「ルドルフ、置いていくぞ。」
「今から行く」

空を眺めるのをやめて、慌てて、エドワード達を追い掛けた。

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あきゅろす。
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